こんにちは。
あったか七重浜診療所の古市です。
今回は、お車から「異音」がすると当診療所に訪れるお客様がいらっしゃいますので、そんな「異音」に対する疑問を説明して行きたいと思います。
数多くの異音があるので、2記事に分けて説明致します。
車は、日常生活に欠かせない実用品となっているかと思います。
趣味や娯楽の為、仕事や日常の買い物等に役立ってくれていますが、走れば走るだけ摩耗や消耗するし、乗っていなくても経年劣化していく部品もあります。
車が趣味という人は、ご自分でメンテナンスを行なって、愛車を好調に保つ事も楽しみの1つかもしれませんが、大半のお客様は自分で整備・メンテナンスが出来なくて、車に掛かるお金は最低限にしたいと思います。
昔と違って、現在はお車を10年以上長く乗る傾向になっており、1台のクルマを長く乗り続けたい方も多くなっています。
また、ユーザー車検や代行車検の普及により、点検は行なってもメンテナンスをせずに車検だけ取得して乗り続けているお客様も増えています。
様々な理由によって、街中を走る車の中で、変な音(異音)を放ちながら走っているお車を見かけることが増えてきました。
そのような「異音」で、通常考えられる原因を説明していきたいと思います。
・走行中やブレーキ踏んだ時の「キーッ」という高音は?
「キーッ」という音が聞こえてきたらブレーキパッドの交換時期だと考えられます。
常にキーッと高音を響かせながら走っているお車で多いのは、ブレーキパッドが使用限界まで磨耗していて、金属の板がディスクローター(ブレーキパットで挟んでいる部分)に接触しているのが原因だと思います。
音がなり始めた時点ではブレーキパッドは完全に摩耗している訳ではないが、使用限界を迎えているので本来の制動力(車を止める力)を発揮できていないし、安全のためにもすぐに交換する必要があります。
このまま走っているとブレーキパッドが完全に摩耗してなくなり、ブレーキパットのバックプレート(金属部分)がディスクローターと直接接触してしまうことになります。
そうなると金属同士で接触することになり、ブレーキの利きが大幅に落ちるだけでなく、ローター表面が削れてしまうので、ディスクローターの交換やその他の部品交換も必要になる場合が出てきて、料金も高額になってしまいますので、早めの点検・交換が必要です。
・加速時にだけ「ギューッ」「キュー」という音は?
ボンネットの中から「ギャーッ」とか「キュー、キュキュル」という音がしたことはありませんか?
信号待ちからのスタート時など、加速時にギューとかキューという音を響かせているクルマもよく見かけるかと思います。
これはダイナモ(車の発電機)やウォーターポンプ(エンジンの冷却水を回す部品)、エアコンのコンプレッサーなどの機器を回しているベルトが滑っている状態です。
原因としてはベルトの摩耗やテンショナー(ベルトを回している部分)の不良、ウォーターポンプやダイナモのベアリングが故障しかけていたり、それ自体からキュルキュルと音が出ている場合もあります。
足回り、駆動系、エンジン等々、異音や振動を発する原因は様々ありますが、同じような音でも、聞こえてくる方向や場所、どんな状態の時に音が発生しているかによって、その原因はある程度特定できるので、「異音」についてお店に聞く際には、詳しい状況を説明するとお店側もわかりやすいかと思います。
・エンジン始動時やアクセル踏んだ時に「ガラガラ」という音は?
エンジン内部の油圧ラッシュアジャスターという部品がヘタってくると油圧を保持する力がなくなり、オイルの溜まる部屋にエアが噛むとバルブとロッカーアームとの隙間ができて激しい打音が発生します。(少し難しい話になるので、わからないかな?)
エンジンを始動した途端にガラララッといい出すのは、バルブ系のトラブルであることが多いです。(要はエンジン内部の故障ですね)
一番多いのは、エンジン内部のカムシャフトがタペットを叩いておこる異音があります。
こうなるエンジンの出力が低くなり、燃費も悪化してしまう事があります。
放っておけばタペットやカムの摩耗が進んでしてしまうことにもなる。車種やエンジンの種類によっても差はあるが、オイル交換をしていない等のオイル管理が悪いと起こりやすいトラブルです。
エンジンが温まってしまえば音が消えてしまう場合は、エンジンオイルが温まって粘度が下がることで流動性が上がり、エンジン内部の部品にオイルが供給されるようになるので、音が止まる事があります。
オイル交換時のオイルの粘度を下げたり、上げたりすることでエンジン内部の状況が変わって、音が消えて問題が解消する場合もあります。
車からは、不具合と同時に様々な「異音」がなりますが、それもすべてに原因があり、「車が悲鳴をあげてる」のかもしれません!
今回ご紹介した他の「異音」は次の記事でご紹介いたします。
それでは、お車をお大事に・・・!
記事担当:Dr.Driveセルフ七重浜店 古市 卓也