セルフでの給油でなぜ「静電気除去シート」が必要なの?
こんにちは、七重浜店院長の古市です。
セルフには、静電気除去シートがついていますが、皆様必要性ってご存知でしょうか?
意外と知らない方も多いのではないでしょうか?
そんな疑問を今回は記事にしようと思います。
セルフのガソリンスタンドでは、ガソリン給油機に「静電気除去シートに触れてください」と表示されています。
音声案内が流れることもあります。
なぜ触れる必要があるのでしょうか?
そもそも不思議なのは、そんなに静電気が起こるのだろうかということ。
夏は湿気が多いので実際のところあまり発生しませんが、冬場はバチバチくることがあると思います。
Yahoo!ウエザーニュース調べによると、「セルフ式ガソリンスタンドで、給油時に静電気除去シートを触りますか?」というアンケート(2019年2月4日実施、回答10,960人)の結果、必ず触れると答えた方は、全体の72%でした。
その中の回答理由に、「元SSマンです。静電気の発生がいかに危険か知っていますから」「“静電気持ち”なので触らないと怖い」等がありました。
「時々触れる」「触れた事がない」と回答した方が14%。
「時々触れる」と回答した人は、「空気の乾き具合で判断する」「めんどくさいから」。
「触れたことがない」と回答した人は、全体の「静電気を感じたことがないので」「必要性を感じたことがない」と言う理由がありました。
それでは、なぜ必要なのか?その答えは次にあります。
『ガソリンの蒸気に着火するのを防ぐ』
日本でセルフ式ガソリンスタンドが始めて出来たのが1998年でした。
しかし、お客様の体内に溜まった静電気がガソリンの蒸気に着火する事故を防ぐため、2001年に総務省消防庁が「静電気対策をとるように」と通達が出され、対策をとったのが始まりでした。
それ以前には、人体の静電気がガソリンの蒸気に着火して火災事故が起きることもあったというのですから、静電気って怖いですね!
それを防止するのが「静電気除去シート」になります。
静電気除去シートは電気の流れやすい導電性の素材で出来ています。
静電気除去シートに触れる事で、体に蓄積された静電気は給油機を介して、確実に地面に放出しますので、利用時は必ずシートに触れる必要があります。
「そうは言っても火災にはならないでしょう!」と思っている方もいるかも知れませんが、静電気除去シートに触れずに給油して火災事故を起こす人は、今でも全国で年に数件ですが、発生していています。
利用者が静電気除去シートに触れなかったのが原因の事故です。
空気が乾燥する冬に多いのですが、冬季以外でも事故が起こっているので、必ずシートに触れてから給油してほしいと思います。
【静電気除去シートに触れなかった為におきた火災写真】
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じゃあ、なぜ従業員が給油するフルサービスには、「静電気除去シート」がないのか?
当店のスタッフが給油するのを見ると、静電気除去シートに触れていませんが、ご安心下さい。
ガソリンスタンドの従業員は、作業着も靴も帯電防止のものを着用しているので、静電気が溜まりにくいのです。
また、静電気が溜まっていたとしても、作業中は頻繁に車両やアースのある機器に触れているため、放出されているというのが、理由になります。
皆様もセルフでガソリン給油中に火災事故を起こしたら大災害になりかねません。
お客様は必ず静電気除去シートに触れて静電気を放出してください。
宜しくお願い致します。
記事担当:Dr.Driveセルフ七重浜店 古市 卓也