皆さんこんにちは!
「ライブハウスきの」冨原です!
三月に入り少しずつ暖かくなってきましたが、まだ、寒い日が続きます。
寒い車内空間を快適に保つために欠かせないのが「車の暖房」ですが、カーエアコンの暖房の仕組みや正しい使い方をよく知らないという人もいるのではないでしょうか?
車の暖房の仕組みや正しい使い方を知らないまま使っていると、暖房の効果を十分に発揮できなかったり、燃費を悪化させたりすることがあります。
今回は車のA/Cスイッチの意味と、燃費、暖房効率を上げる方法等をご紹介します。
【A/Cスイッチの役割】
車にあるこの「A/C」とは、「Air Conditioner」の略で、エアコンのスイッチのことです。
エアコンと聞くと、私たちが普段家庭で使っているエアコンのことを連想し、冷房や暖房などの機能が備わっている電気機器だと考えるかと思いますが、実は車のエアコン(A/C)には、暖房機能はなく、冷たい空気を出す冷却機能と、除湿機能しか搭載されていません(※ただし、電気自動車は除く)。
車においては、暖房とエアコン(A/C)は別物なのです。
A/Cスイッチは、冷房時に使われるコンプレッサー(圧縮機)を動かすためのもので、このスイッチをONにすることでコンプレッサーを動かし、冷却・除湿を行うのです。
【エアコン(冷房・除湿)を使うと燃費は悪くなるのか?】
冷房をかけたいときは、A/CスイッチをONにしなければ冷風が出てきません。
A/CスイッチをONにすることによってコンプレッサーが作動し、冷媒が冷やされ空気を通すことで冷風を作り、車内に送り込んでいるのです。
コンプレッサーを動かすためには、大きな電力が必要になりますが、その電力は、エンジンの動力によって生み出されます。
そのため、エンジンに余分な動きが多くなり、ガソリンをより多く使うことになるのです。
特に冷房を多く使う夏場は、燃費が目に見えて悪くなります。
【暖房を使うと燃費は悪くなるのか?】
カーエアコンの暖房も、冷房と同じような仕組みになっていると思う人もいるかもしれません。
実は車の暖房は、エンジンを冷却する為に循環されている冷却水の熱、すなわち捨て熱を利用しています。
「暖房用として新たなエネルギーを作っている」のではなく、不要な熱エネルギーを捨てないで、暖房用に活用していると言うわけで、燃費にはほとんど影響しません。
ですので、冬場の暖房を利用する場合は、コンプレッサーを作動させる必要がない、つまりA/CスイッチをONにしなくても、カーエアコンの暖房を利用することが出来ます。
夏場の習慣で、「A/Cスイッチを入れて設定温度を上げる」という使い方をしている人はいないでしょうか?
カーエアコンの暖房機能は、送風(ファン)により、その熱を送り込むはたらきと、温風の温度を調整するはたらきの2つなのです。
「寒いけど燃費を気にして暖房はつけない!」って方もいますが、暖房の場合は燃費はほとんど気にしなくても大丈夫です。
維持費を下げるために様々な部分での節約は必要ですが、寒いのを我慢する必要はなく、ガンガン暖房を使ってもいいのです。
このような仕組みから、暖房だけを使いたいときは、A/CスイッチはOFFにして、送風(ファン)の風向と強弱の調整、温度調整を使うだけで大丈夫です。
もしA/CスイッチをONにすると、カーエアコンは暖房をしながら、冷房・除湿を機能させていることになるため、無駄なエネルギーを使っている事になります。
さらに車内の暖房効率も悪くなるのです。
もちろん温風の送風(ファン)のための電力を使用するので、まるっきりタダではありませんが、使用電力は小さく、燃費に影響するほどではありませんので、エネルギー消費にはほとんど関係ないと考えて良いでしょう。
なお、雨天・降雪時・結露などでガラスが曇ってしまう場合には、視界が悪くなると事故の危険性も上がりますので、燃費は悪くなりますが、冬場でもA/Cスイッチを適時にONにして除湿を行ってください。
それにエアコン(A/C)を全く使わないと、コンプレッサーの故障の原因になり得ることからも、エアコンを適時使うことは非常に大事なことなのです。
【電気自動車やハイブリッド車では事情が異なる】
ここで注意点としては、ここまでの説明はガソリン車の場合であって、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の場合は事情が違います。
電気自動車の場合はエンジン熱なるものがないので暖房もそれなりに電気を消費します。
なので、暖房の使用によって、航続距離が下がるので注意が必要です。
ハイブリッド車も同様に、暖房を使うと燃費が悪くなります。
なぜなら、熱を蓄えるためにエンジンを使わないといけないからです。
逆に冷房はクーラーコンプレッサーをエンジンで回さずに電気で回すので、ガソリンの消費は少ないです。
以上、いかがでしたか?
車種や車の年式、機能によっても、効果が異なる場合があるかもしれませんが、エアコン暖房の仕組みや機能を、知っていて使うのと、知らないで使うのとではだいぶ違ってきます。
参考にしてみてください!
記事担当:Dr.Drive アーバンきの店 冨原