こんにちは。七重浜診療所の古市です。
つい先日、当診療所に来られたお客様より、非常に興味深いご質問をいただきましたので、お答えしようと思います。
お客様からご質問のあった内容は、ガソリンと軽油の価格差についてのご質問でした。
近年では、ガソリン・軽油の価格が高いから、1円でも安く給油したいと思うお客様は多いと思います。
その中でも何でレギュラーガソリンに対して軽油は、1Lあたり約15円~20円も安いのか?
今回はそんな疑問を答えて行きたいと思います。
ガソリン同士だと、レギュラーとハイオクの価格差は、約10円程度だが、レギュラーガソリンと軽油を比較すると、その差は15円~20円まで価格差が出てきます。
なぜガソリンと軽油の価格差は、こんなにあるのでしょう?
そもそも燃料には、燃料自体の価格に税金が加算されています。
ガソリンの場合は、ガソリン税(暫定税率)25.1円とガソリン税(本則税率)28.7円を合わせた、通称「ガソリン税」と呼ばれる税金が、1Lあたり53.8円加算されています。
更に石油税として2.8円掛かっていますので、税金で合計56.6円が加算されています。
では、ガソリンの価格からガソリン税・石油税を引いたものが、本来のガソリン価格になるかといえば、単純にそうでなく、不思議なことに、ガソリン価格とガソリン税・石油税を合わせた金額に、消費税がかけられています。
ガソリンは二重課税と言われる商品なのです。
しかし軽油には、軽油引取税(暫定税率)17.1円と軽油引取税(本則税率)15.0円の合計32.1円が加算されて、石油税2.8円と合わせて34.9円となっていますが、消費税は石油税と軽油のみを課税対象としています。
その結果、ガソリンと軽油には、税金だけで(21.7円)の価格差があるのです。
例を1つ挙げてみます。
店頭価格をレギュラー 140円、軽油 120円として計算すると・・・
レギュラーは、店頭価格140円-税金56.6円=本体価格83.4円
軽油は、店頭価格120円-税金34.9円=本体価格85.1円となります。
あれ?ガソリンの方が安くなった!
なんと税引き後は、レギュラーガソリンと軽油の値段が逆転するのです。
ちなみに、この税金ですが、ガソリン税や軽油にかかる軽油引取税は、そのほとんどが道路の建設や整備に使われる「道路特定財源」になっているそうです。
皆様がガソリンや軽油を給油する事で、車の走れる道路が維持出来ているのかもしれませんね!
ちなみにガソリン税は「地方揮発油税」を含めて国税となりますが、軽油引取税は地方税となりますので、軽油は基本的には、地元で給油すると地元の都道府県の税収となりますので、軽油を給油している方は地元に税金を納めている事になります。
また、日本で石油を精製している以上は、ガソリンを作れば、軽油もできてしまうので、どちらもなくなる事はないでしょう。
このため、軽油がガソリンよりも安価である点も当面は変わることはないと思います。
今回の記事はどうでしたか?
我々七重浜診療所では、意外と知らない車に関するお話を今後も記事にして行きたいと思います。
記事担当:Dr.Driveセルフ七重浜店 古市 卓也