こんにちは。「あったか七重浜診療所」の古市と岸田です。
今回は、車の整備は、なぜ必要なのか?解説していきたいと思います。
私も日々仕事をしていると思う事があるのですが、
皆様の中には、「クルマを買ったあとは、まったく手入れをしない」という人が、かなりたくさんいると感じます。
ご自分の車のボンネットを自分で開けたことがない方やオイルの種類やタイヤのサイズなんて気にしたことがない方も多く感じます。
日頃のメンテナンスをしていない事で、車に不具合が出ても「メーカーやディーラーが悪い」「クルマの当たりが悪かった」等、文句を言う方もいらっしゃいます。
近年はクルマの技術は日々進化しています。
燃費が良くなったり、乗り心地が良くなったり、クルマの耐久性や整備性も徐々に向上している状況です。
しかし残念ながら今の時点では、クルマを買った後も、お客様ご自身での点検や日々のお手入れが必要です(自動車学校や教習所で習ったと思いますが、「整備不良」は原則としてドライバーの責任です)。
本記事では、クルマを日々利用する上での必要な整備について、「なぜそれが必要なのか?」、「実施しないとなにが起こるのか?」を、解説して行きたいと思います。
○エンジンオイルについて
エンジンオイルについて、古市がご説明致します。
オイルとは人間で言う血液になります。
長く大事にクルマを乗るためには、点検と交換を欠かさないようにしましょう!
特に新車時のエンジンは金属同士が擦れて、削れ落ちた細かな金属粉が発生しやすくなっており、擦れる面には摩擦による抵抗が生じ、距離を重ねるごとに徐々に滑らかになってきます。
これが「慣らし運転」が必要と言われる理由で、エンジンオイルは初回1000㎞走行時、想像以上に汚れるため、初回点検時はオイル交換も同時に行うのが常識でしたが、最近はエンジンの作成する精度が向上し、近年のクルマは「慣らし」や「初回1000㎞のオイル交換」は不要と言われています。
しかし、クルマを長く乗るつもりなら、初回点検で交換するのがベストで、遅くとも6ケ月点検/3000~5000㎞(近年のクルマメーカー推奨の初回交換の平均的な値)では交換する必要があります。
■オイルの手入れをしないと何が起こるのか?
初回のオイル交換をやらなかったとしても、1年1万kmは問題なく走れますが、問題は2年目以降の不調に繋がります。
2年2万kmも走ればエンジンの回転が悪くなり、3年3万km無交換だとエンジンから異音が発生し、エンジン音が大きくなるなど不具合症状がでてきます。
オイルの役割には、エンジン内部の洗浄性能がありますが、洗浄能力の許容範囲を超えるまで汚れたオイルを使い続けるとエンジン内部にスラッジなどの汚れがビッシリこびり付き、エンジンによっては作動不良を引き起こしてスムーズに回転しなくなることもあります。
特に「オイルが減ったら補充を繰り返している」というお客様もたまにいますが、これも非常に問題があります。
長い年月が経つとオイルの中の必要な成分が蒸発してオイルの粘度(粘り)が高くなり、オイルの働きの1つである「洗浄効果」でオイルの中に汚れを取り込んで、オイル内に汚れも蓄積されるため、注ぎ足して乗っているとスラッジが堆積して粘土状になってきます。
そのような状態では満足な潤滑が行われないため、エンジンの回転が重くなったり、異音が発生してしまいます。最悪のケースではエンジンが焼き付いてしまうので注意が必要です。
○洗車はなぜ必要なのか?
洗車の必要性について岸田がお伝えしたいと思います。
最近はお車の購入時にコーティングするケースも増えてきましたが、そうでない場合は洗車をぜひ実施した方がよいです!
洗車する事で、クルマの塗装保護にもなりますし、洗車機ではなく手洗い洗車をすると、小キズや整備不良を発見しやすくなります。
クルマを常にキレイな状態で保つ事で、クルマへの愛着も深くなると大事に走行する事から安全運転にも繋がります。
クルマのボディの塗装は、無防備の状態(コーティングやワックスの掛かっていない状態)で放っておくと上層のクリア層が白濁して艶がなくなり、さらに劣化するとヒビ割れて剥がれ、塗装膜が蝕まれてガサガサになってしまう事があります。
クルマのボンネットが変色し、白っぽく変色したり、表面がボロボロ剥がれたクルマを見かけたことはありませんか?限界まで劣化するとそうなってしまいます。
クルマの基本的な手入れのひとつ「コーティングやワックスがけ」には、このような塗装を劣化させる物質から塗装膜を守るという大事な役割がある。つまり、単にクルマを光らせる目的としているわけではありません。
コーティングやワックスをかけるためには、「洗車」して塗装膜に付着している汚れをキッチリ落とす必要があります。通常の洗車だけでは取れない汚れもあります。特に多いのは「鉄粉」「水垢」です。
そうした汚れを落さずにコーティングやワックスをかけたら汚れを封じ込めるだけの状態になってしまいます。
コーティングやワックスが塗装への密着も悪くてムラになり、耐久性が低くなる事もあります。
また、ボディが汚れているとクルマのサビ(鉄粉等)の発見が遅れ、塗装のヒビ割れや損傷等の不具合も見つけるのが遅くなります。
つまり、クルマを大事にのる為、重大なトラブルをさける為には、「洗車」はメンテナンスの基本になります。
■手入れしないと何が起こる?
ここ10数年のクルマは、新車塗装の耐久性がアップしました。
1年や2年放っておいたくらいでは目に見えるほど極端に悪くはならないと思いますが、1回目の車検を受けるころには表面がザラつき、艶も確実に落ちてきて手遅れになっているケースもありました。
とにかく、洗車を怠って汚れ放題という状況は、車両の劣化を後押しする行為になりますので、要注意です。
今回はオイル・洗車について記事にしましたが、もちろん当店のスタッフにご相談頂ければ、無料での安全点検やクルマのボディ状態も点検しますので、当店に起こしの際には、お気軽にお声掛け下さい。
クルマはメンテナンスをしっかりと実施していれば、本当に長持ちします。
特に細かなメンテナンスを実施する為には、月に1回は点検をした方がよいと思います。
私達七重浜診療所では、お客様の為、お車の為に日々メンテナンスのご提案をさせて頂いています。
クルマの事なら何でもご相談ください。
記事担当:Dr.Driveセルフ七重浜店 古市 卓也、岸田 祐太